クラウド事業35%増収、営業利益19億ドル
AI(人工知能)の活用など、新たな事業戦略の中心と位置付けるクラウドコンピューティングの売上高は前年同期から35%増の113億5300万ドル(約1兆7400億円)となり、過去最高を更新した。クラウド事業の四半期売上高は前四半期に初めて100億ドルを超えたが、24年7~9月期も大台を突破した。
クラウド事業の営業利益は19億4700万ドル(約2986億円)と、前年同期の7.3倍になった。同事業の営業利益は前四半期に11億7200万ドルと、初めて10億ドルを超えたが、24年7~9月期はそれを大きく上回った。
ピチャイCEO「AIへの投資が実を結んでいる」
グーグルをはじめとするテクノロジー大手は、AI分野への投資を大幅に増やしている。その投資額の大半はAIモデルを開発・運用するための新しいデータセンターの建設に充てられている。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によれば、アルファベットの設備投資額は、24年7~9月期に131億ドルと、前年同期比62%増加した。この金額は前四半期と同水準である。同社は25年も投資額を大幅に増やす考えだ。
24年7月31日付で新たにアルファベットのCFO(最高財務責任者)に就任したアナト・アシュケナージ氏は、「AIなどの成長分野への投資と、それらの投資に必要なコスト管理のバランスを取ることに取り組んでいる」と述べた。
CEO(最高経営責任者)のスンダー・ピチャイ氏は、「当社全体で驚異的な勢いが見られる。イノベーションへの取り組み、長期的な視点、AIへの投資が実を結び、消費者やパートナーが当社のAIツールの恩恵を受けている」とコメントした。