サイバーキャブや進化版FSDの計画

 テスラは先ごろ、米西部カリフォルニア州ロサンゼルスでイベントを開き、人工知能(AI)を搭載したロボタクシー「Cybercab(サイバーキャブ)」を公開した。ハンドルもペダルもない完全自動運転のEVで、26年の生産開始を目指している。

 このとき併せて、FSDをより高度に進化させ、人間が介在しなくとも走行できるシステムを、モデル3とモデルYに搭載すると発表した。サイバーキャブの生産開始より前の25年にも米南部テキサス州とカリフォルニア州で、進化版FSDを稼働させる計画だ。

投資家を失望させたイベント

 しかし、WSJによれば、テスラはこのイベントで自動運転に関するより詳細な事業計画や、それに関する業績目標を示さず、投資家を大きく失望させた。マスク氏は「許可された地域でのみ運転手なしのタクシーサービスを提供する」と述べたが、規制上のハードルをどのように克服するかについての詳細を明らかにしなかった。

 NHTSAによるFSDの調査は、このイベントの1週間後に分かった。NHTSAは今回の調査を予備調査としている。今後の進展次第では正式調査となる可能性もあり、その場合、投資家は一層落胆することになる。