(写真:AP/アフロ)

 米グーグル系自動運転開発会社の米ウェイモは、配車サービスの利用客を2倍に増やすことに成功したと発表した。2024年5月時点で週5万件だった有料乗車件数が、わずか3カ月余りで同10万件に増えた。同社は現在米国で唯一、セイフティードライバーを乗せずに運賃を徴収するロボタクシーサービスを運営している企業である。今後も提供地域を拡大し、乗車件数を増やす考えだ。

サービス一般開放、提供地域も拡大

 英ロイター通信によると、ウェイモの乗客数が増えた理由には、①サービスを一般に開放したこと、②提供地域を拡大したこと、の2つがある。

 それまではウェイティングリストに登録した人に限定して提供していたが、24年6月に米西部サンフランシスコでウェイティングリストなしで利用できるようにした。同時にアリゾナ州フェニックスの都市圏で事業を拡大した。24年7月にはサンフランシスコ半島とロサンゼルスの一部地域にまで広げた。サンフランシスコ都市圏では高速道路での走行試験を始めている。

 ウェイモCPO(最高製品責任者)のサスワット・パニグラヒ氏は「人々は依然として、自動運転を遠い未来のものだと考えているが、ますます多くの人々にとって今や日常の現実となっている」と述べた。同社は「計画的にコストを最適化」することでサービスの拡大に成功したという。

第6世代の自動運転システム、50億ドルの追加投資

 ウェイモは24年8月19日、自動運転システム「Waymo Driver」の第6世代を発表し、その車両も公開した。中国の電気自動車(EV)ブランド「Zeekr(ジーカー)」をベースに、搭載センサー(LiDAR、カメラ、レーダー)の数を減らすことで、コスト削減を図った。