マイクロソフトとグーグルもAI向け電力確保
同じくクラウド事業を手がけるマイクロソフトとグーグルも原発から電力供給を受ける取り組みを進めている。
マイクロソフトと米大手電力コンステレーション・エナジーは24年9月、ペンシルベニア州のスリーマイル島原子力発電所で運転停止している1号機を再稼働させる契約を締結した。マイクロソフトのAI事業に電力を供給する。
グーグルは米スタートアップのカイロス・パワーと契約し、7基のSMRの建設を支援すると発表した。カイロス・パワーはSMRの開発を手がける。グーグルは自社データセンター向けにカイロス・パワーから電力を購入する。20年代後半からSMRを稼働させ、500メガワットの電力供給を見込んでいる。
データセンターの電力消費量、26年に1000テラワット時
米国のテック企業は、データセンターの電力需要の高まりに対応するため、原子力のような代替電源に注目していると、米CNBCは報じている。
国際エネルギー機関(IEA)の調査報告によると、22年に460テラ(テラは1兆)ワット時だった世界のデータセンターの電力消費量は、26年には2.2倍の1000テラワット時になる見通し。途方もない電力量だ。AIにおける計算需要の増加がその要因だという。
CNBCによると、米オープンAIの対話型AI「Chat(チャット)GPT」の1週間当たりの利用者数は、24年8月時点で2億人超となり、23年11月(1億人)からの1年足らずで倍増した。