2023年10月9日、出雲全日本大学選抜駅伝競走で、スタートする1区の選手たち 写真/日刊スポーツ/アフロ

(スポーツライター:酒井 政人)

3連覇を目指す駒大は佐藤圭汰が登録外

 10月14日の出雲駅伝で今年度の学生三大駅伝が幕を開ける。出雲は1区8.0km、2区5.8km、3区8.5km、4区6.2km、5区6.4km、6区10.2kmの合計45.1km。全日本や箱根と比べて各区間の距離が短く「スピード駅伝」と呼ばれている。一方で4区と5区は向かい風になることが多い。今年はどんな戦いになるのか。

 前回は駒大が1区篠原倖太朗(4年)で抜け出すと、2区佐藤圭汰(3年)も区間賞。2区終了時で後続に39秒以上の大差をつけて、そのまま独走Vを飾った。しかし、今回はスピードキングの佐藤が登録から外れている。

優勝のゴールに向かう駒大のアンカー鈴木芽吹 写真/日刊スポーツ/アフロ

 チームを引っ張るのは主将の篠原だ。5月の日本選手権10000mは日本人学生歴代5位の27分35秒05で6位入賞。9月28日に行われたYogibo Athletics Challenge Cup 2024の5000mでは屋外の日本人学生最高となる13分15秒70を叩き出している。

 9月30日の日体大長距離競技会5000mでは桑田駿介(1年)が13分39秒47、帰山侑大(3年)が13分46秒33、金谷紘大(4年)が13分47秒40をマーク。出場した13人中9人が自己新とチームの仕上がりは上々だ。

 それに前回3区2位の山川拓馬(3年)、同4区2位の伊藤蒼唯(3年)も控えている。ただ“突破力”があるのは篠原くらい。3連覇のためには“4年生エース”の区間(1区もしくは3区か)でトップに立って、逃げ切りたい。