「核兵器の追求はイラン国民にとって死刑宣告」

 イランのミサイル能力は中東最大規模。2022年、米中央軍のケネス・マッケンジー司令官(当時)は「イランは3000基以上の弾道ミサイルを保有している」と発言している。この数字には巡航ミサイルは含まれていない。射程距離は自主的に2000キロメートルに制限されている。

 しかし、いつでもこの制限は取り払うことができ、実際、軽量の弾頭を搭載すれば射程距離は伸びる。核弾頭を搭載できる能力も備えている。イランはフーシ派やロシアにミサイルを提供している。また長距離弾道ミサイルと同じ技術を使う宇宙ロケットの開発を継続している。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(10月6日付)は米実業家トーマス・カプラン氏の寄稿「10月7日とイランの核の脅威」を掲載。「テヘランは核兵器の追求を続けることは成功しようがしまいが、体制とイラン国民にとって死刑宣告になりかねないことを理解すべきだ」

「10月7日の出来事はドイツによるポーランド侵攻や日本の真珠湾攻撃が英国や米国に与えた影響と同じぐらい、イスラエルが敵国に対して抱く感情を確実に変えた」「ユダヤ人大虐殺の悲劇を“再び起こさない”というスローガンは単なるスローガンではなくなった」(カプラン氏)