2024年9月21日、日本インカレ、男子5000m決勝を走る伊藤大志 写真/千葉 格/アフロ

(スポーツライター:酒井 政人)

男子10000mは京産大のエースが日本人トップ

 例年9月に行われる日本インカレ。夏合宿で走り込んでいる長距離ランナーにとっては調整が難しい大会だ。駅伝シーズンを見据えて、参戦しない大学も少なくない。

 初日の男子10000mには今年の箱根駅伝で上位に入った青学大、駒大、城西大、國學院大のエントリーはなかった。気温27度のなか、6人の留学生ランナーが飛び出すと、シャドラック・キップケメイ(日大2)がラスト勝負を制して、28分41秒26で優勝した。

 日本人トップ争いは、「8000mを越えてからが勝負かなと思っていたので、慌てることはなかったです」という小嶋郁依斗(京産大4)が残り2周でペースアップ。29分47秒19で日本人トップ(7位)に輝くと、網本佳悟 (東洋大3)が29分50秒57で8位入賞を果たした。

「全国の舞台でこういう走りができたのは自分のなかで自信になります」と小嶋。関西勢は9月の日本インカレで活躍しても駅伝では関東勢に苦しめられてきたが、「チームは出雲と全日本で8位入賞を目指しています。そのために出雲は3区、全日本は7区か8区で区間3位以内に入るのが目標です。関西が関東に勝つのは夢物語かもしれませんが、それを打破するような走りをしたいと思っています」と京産大のエースは駅伝シーズンに向けて気合を込めた。