不破が“復活”に向けて10000mを激走

2024年9月19日、日本インカレ、女子10000mを走る不破聖衣来 写真/千葉 格/アフロ

 女子長距離種目では不破聖衣来(拓大4)の“カムバック”が話題になった。不破は1年時に10000mで30分45秒21(日本歴代3位)の学生記録を樹立。ロードでも爆走を連発してきたが、昨季は故障に苦しみ、学生駅伝はすべて欠場した。最終学年を迎えた今季は復活への階段を上っている。

 そして日本インカレは2年時に制している10000mに出場(1年時は5000mで優勝)。序盤からトップを引っ張り、久しぶりに力強い走りを見せた。終盤のスピード勝負には対応できなかったが、小川陽香(立大2)が33分04秒54で制したレースを33分12秒79の7位でフィニッシュ。ゴール後には充実した表情で取材に応じた。

「悔しい気持ちはあるんですけど、今回の目的は駅伝につながる走りをすることでした。練習の過程を考えると、自分のなかでは納得いくレースになったと思います」

 まだまだ本来の走りとはいえないが、駅伝シーズンに向けて、確かな一歩を踏み出した。

「今日の結果ではエースとしては力不足ですけど、残りの期間で調子を上げていきたい。大学入学時から4年時で優勝するという目標を立てたので、最後まで諦めずに目指したいなと思っています」

 不破は10月5日の関東大学女子駅伝にエントリーされなかったが、10月27日の全日本大学女子駅伝では“笑顔”を見せてくれるだろう。