家庭の問題にも学校は関われる

ももか:自分では教育格差って、いわゆる学力だけしか考えていなくて、それで受講を申し込んだんですけど、この授業を通して、教育格差といっても、学力だけじゃなくて、進路だったり、文化資本とか、その他いろいろあるっていうのが分かった。

 もう一つ、学んだなかで、「学校のプラットフォーム化」っていう発想が面白いなって思ってて。

 学校内での格差は、頑張れば是正できるかもしれないんですけど、家庭まで踏み込むのって、なかなか難しいと思ってたんです。家庭って、閉じられた空間で、子どもに対して一番影響力のある環境。

 私がイメージしたのは、高校生の時『タコピーの原罪』っていうマンガで、親の行動によって子どもの可能性、性格、生活、全てが制限されるっていう話。

 あの漫画でもあったように、家庭には他の人は介入しづらいし、そもそもなかなか問題があると気付かれない。

 授業で、スクールソーシャルワーカーが介在する、学校をプラットフォーム化するっていう形で、解決策は存在するっていうのが分かったのは、自分の学びの上で大きいと思った、と同時に、このスクールソーシャルワーカー、あんまり使われてないっていう現状も知ったので、そこは改善されるべきだと思いました。

家庭内に横たわる格差に学校はどうアプローチできるのか家庭内に横たわる格差に学校はどうアプローチできるのか
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岡邊:学校は、場合によってはネガティブに作用するんだけど、状況の改善に寄与する例もたくさんある、スクールソーシャルワーカーの話は、その具体の一つです。その漫画、もう一回教えてもらっていいかな? 

ももか:『タコピーの原罪』です。

岡邊:勉強しときます。おっと、時間、すぎてますね。名残惜しいですが、これで終わりにしましょう。皆さんが、充実した大学生活を送ることを祈っています。

 以下、第4講を終えて提出された「授業後レポート」から、一部を抜粋して紹介する。