見るに見かねた(?)ブルッキングズ研究所は、メディアが一番引用する「リアル・クリア・ポリティクス」(RCP)とABCテレビ傘下の「ファイブサーティーエイト」(538)を分析対象にして世論調査の実態を以下のように解明している。

一、RCPは各種世論調査の生数字の平均値を瞬間風速的に流し、538は、各種世論調査の過去の実績や対象規模や調査時のタイミングなどを加味してより細かい分析を行っている。

二、選挙人獲得のプロセス面で見れば、ハリス、トランプ両氏の支持率はさほど重視すべきではなく、例えばハリス氏が『ブルー・ウォール』(ペンシルベニア、ウィスコンシン、ミシガン3州)で勝てば、選挙人数44人を獲得することになる。その結果、たとえ他の激戦州すべてを取れなくとも勝利することになる。

三、現状のハリス現象が投票日まで続けば、ハリス氏は勝つだろうが、これからの2か月に何が起こるか分からない。予想しなかった事案が起こり、トランプ氏が巻き返す可能性は十分ある。

四、2020年RCP、538の世論調査分析を見ると、バイデン民主党候補の支持率は高めで、トランプ候補は少な目になっていた。こうした傾向は2024年も見受けられる。

五、トランプ氏には「隠れたトランプ票」がある。2015年以降、トランプ氏には選挙人との間にユニークな個人的つながりのようなものがあり、これは今も消失していない。またトランプ支持者は世論調査機関の聞き取り調査を避けるか、虚偽の回答をする傾向もある。その規模は分からない。

六、いくつかの激戦州では「一握りの票」が勝敗を決定する可能性がある。

brookings.edu/is-kamala-harris-leading-donald-trump-in-the-presidential-race/

「ノストラダムスの大予言」をハリス氏はどう見たか、トランプ氏はどうか。直接対決は10日東部時間午後9時だ。

abc7chicago.com/harris-trump-abc-news-presidential-debate-how-to-watch-what-to-know/