一方、民主党など野党政界では、韓国語の校歌が甲子園球場に響き渡った点を強調した祝賀メッセージを発表した。

「甲子園決勝にまた響き渡った韓国語の校歌は、在日同胞と韓国国民の心を熱くした。京都国際高校の生徒たちが作り出した奇跡の歴史は、在日韓国人にとって大きな力と勇気になるだろう」(民主党報道官)

「京都国際高校の甲子園野球大会優勝!日本全土に韓国語の校歌が響き渡った。涙でお祝い申し上げる」(朴智元元国情院長)

「日本の甲子園で韓国語の校歌が鳴り響いた。胸いっぱいの感動の瞬間だ」(金ドンヨン京畿道知事)

ネット上の祝福コメントに紛れ込む「親日」と「反日」の感情

 京都国際の優勝を伝えるメディアの記事には、ネット民からのコメントが溢れたが、メディアの日頃の論調によってコメントが少しずつ違っていた。

 例えば、保守系の「朝鮮日報」の関連記事で「いいね」の順に並べられたコメントの上位には、次のような内容が目につく。

「京都国際高校の優勝を通じて韓国と日本の未来世代がより一層親密になり、両国関係がより発展する契機になることを願う」

「光復節にファンに扇動され、白川選手の先発登板を1日遅らせて日の丸を下ろした野球協会、斗山ベアーズ、李承燁(イ・スンヨプ)監督を強く糾弾する。政治とスポーツは別物だ」

「日本のプライドとも言える甲子園球場で韓国語の校歌が鳴り響いたが、落ち着いて選手たちを励ます日本の成熟した文化に敬意を表する」

「民主党はこのようなニュースを嫌う。(彼らは)ひたすら被害者コスプレで反日感情を助長する燃え草を望むだけだ」

 これに対し、進歩系の「ハンギョレ」の上位コメントは次の通りだ。

「感動です。ソンニョルが踏みつぶした国格と国民のプライドをしっかりと立ててくれて」

「よくやった。君たちが韓国大統領という親日派の奴より誇らしいよ」

「すばらしい。韓国人の闘魂を日本中に知らしめた快挙だった」

「尹錫悦とその一味はこの記事を嫌うだろう」

 どうやらこうしたオールドメディアの読者には、京都国際の偉業と「親日」「反日」とを結びつけたがる人々が多いようだ。