柔道・許海実選手の決勝戦敗退は「日本のせい」
反日感情の高揚は多方面にも飛び火している。
韓国人の父親と日本人の母親を持つ女子柔道57キロ級の韓国代表の許海実(ホ・ミミ)選手が、決勝戦でカナダの出口クリスタ選手に敗北し、銀メダルとなったことについても、韓国のネット上では「日本のせいだ」という主張が席巻している。
許海実選手が出口選手に比べて試合を優位に進めていたにもかかわらず、毎回変わる柔道の競技ルールによって判定負けしたとして、「柔道の宗主国である日本が自国に有利になるよう競技ルールをたびたび変えたのが根本原因」という批判が殺到している。

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一方、『京郷新聞』は、「日本のマスコミが許海実選手が独立運動家の子孫だという事実を抜きにして在日韓国人3世だと報道した」と遺憾の意を表した。同紙によると、許選手は日本の植民地支配時代に独立運動家として活動した許碩(ホ・ソク)さんの子孫にあたる。日韓両国の国籍を有していたが、2021年に亡くなった祖母の「韓国の国家代表として選手生活をしてほしい」という遺言に従い、2023年に日本国籍を放棄して韓国に帰化したという。
オリンピック大会は「平和の祭典」とされるが、視聴率やページビュー数で商売が成り立っている韓国メディアにとってみれば「反日」という素材は無視できない“商売のタネ”である。もちろん、そこは日本のメディアも同様だと思うが…。