「ずるい攻撃」を仕掛ける人たちの特徴とは?

「ずるい攻撃」をする人には一定の傾向があるという。

 幼少期に支配的な親に育てられて、自分を表現したり、自分の欲求や感情を出したりすることを禁止されてきたことがその一つ。こういった人たちは、親に対し自身の意見を言うと、否定されたり、拒絶されたりしてきた。そのため、他人に対し「嫌い」と言えない代わりに、嫌いというメッセージを態度で示す。著者は、それを次のように分析している。

本人にとってはこれまで抑圧してきた怒りや悲しみ、恨み、憎しみ、敵意などを関係のない相手に使うことで過去の葛藤を解消しています。そうすることで自分の心のバランスを取っています。

 しかし、その矛先は、ときに無関係で優しい人、自分より弱い立場の人に向かってしまう。ターゲットにされた人からすればいい迷惑だ。

ターゲットにされないためには

 日本には「平和至上主義」の風潮があり、嫌味や皮肉を言われても笑顔で穏やかに返すケースが多い。しかし、それがますます加害行為を引き起こす結果になってしまうことがある。なぜなら、これらの加害行為をする人々は、個人の抱えている問題やストレスのはけ口として無抵抗な相手を選んでいるからだ。

 著者は、ターゲットにされないためには、悪意を受け取らず、淡々と冷静に接することが一番の特効薬だと述べている。

相手のいじめや意地悪を受け取らない、ノーと言って断る、自分の立場が弱い場合はより強い立場の人の力を借りる、公に訴える。つまり、いじめや悪意をそのままにしない、という態度が非常に大事なのです。

 言葉にするとシンプルだが、対人恐怖が強い人がターゲットにされてしまった場合、そういった毅然とした対応が難しいこともあるだろう。