放送法・電波法が存在しないネット音声動画

 放送法、ならびに電波法は1950年5月2日に公布、6月1日から施行された、NHKや民放を縛る基本法典です。法の冒頭すぐ、第四条(国内放送等の放送番組の編集等)を見てみましょう。

第四条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。

一 公安及び善良な風俗を害しないこと。

二 政治的に公平であること。

三 報道は事実をまげないですること。

四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

 放送法の定めに違反する放送事業者は、同月同日に公布、発効した「電波法」に定める「放送免許」を取り消されますので、事業者はその遵守を徹底せざるを得ない。

 法律は全く素人の私ですが、1990年代後半、特にテレビ朝日系列「新・題名のない音楽会」で音楽的な責任を負っていた時期には、「放送法・電波法に抵触する番組は作れないから」が徹底した現場を経験。

 とりわけこの時期に発生した「ポケモン光てんかん事故」に関連して、放送法・電波法が直接取り沙汰される局面があり、その直後に東大に招聘された経緯がありました。

 追々そうした観点、例えばネットキャストにおける危機管理体制が一切存在しない大学の無風状態に驚愕した経験があります。

 なぜ日本の放送法で「政治的公平」が強調されたか。

 あるいは「放送法3原則」として「放送が健全な民主主義の発達に資するようにすることの3つの原則」(①放送の普及、②放送の不偏不党、表現の自由、③放送の健全な発達)が重視されたのか?

 その理由は、この法律の元来の成立時期を見ればよく分かるはずです。