これと同様、あるいはさらに上回る「浄化効果」を期待できるのが、今回の「小池百合子候補・落選運動」です。

 小池氏は自身の「学歴詐称問題」に対して、まともに答えを出したことがありません。

 さらに、都議会での答弁は実質的な拒否を続けています。

 昨春には、知事に直接仕える立場である都庁「企画政策局」の若手、中堅職員が30人、まとめて辞職するという、ありうべからざる珍事が発生していました。

 なぜか?

 まともで地道な政策の積み上げに興味がなく、一過性の人気取りに役立ちそうな、思い付きの「政策未満」を、あれこれと繰り出し、都の財産を自分の売名のためにバラマキ続ける、小池百合子「知事」の姿勢に心底嫌気がさしたから、とのことです。

 まともな政策案をもっていっても、知事には全くやる気がなく、都庁内部には饐えた空気が蔓延してしまった。

 でも、そのような内部情報を漏らすと、翌日には「犯人捜し」が始まり、村八分のような前近代的ないやがらせのターゲットにされてしまう。

 こんな体たらくで、30人からの人材が都庁企画政策局を去っていった。

 こんな「都政」を続けさせることだけは、絶対に阻止しなければならない・・・。

 こうした事実が、郷原さんの今回の「小池落選運動」への、大きな動機になっているわけです。

 ちなみに、さきほど郷原弁護士のユーチューブチャンネルを見て気づいたのですが、2020年6月に決定的な記者会見を開かれたロンドン在住の国際金融作家、黒木亮さんとの対談で黒木さんから、私のこのJBpressの連載にも言及をいただいていました。

 黒木さんとはいまだ一面識もありません。

 ですから当然、事前のコンセンサスなど一切ありません。ですが、大変光栄なことだと思っています。

 黒木さんは、もともと三和銀行(現三菱UFJ銀行)、三菱証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)などのロンドン支店・現地法人に勤務。

 トルコやエジプト、アラブ・アフリカ圏への国際協調融資などプロジェクト金融の最前線で闘われたのち、専業作家として独立。

 金融小説のほか、産経新聞に連載された「法服の王国」で戦後司法史を深く抉り、そこで郷原弁護士と知り合われたそうです。

 もとよりアラビア語を筆頭に必要な準備がなければ三和銀行ロンドン支店でアラブ向けの融資案件などに取り組めるわけがありません。