連載:少子化ニッポンに必要な本物の「性」の知識

私たちは様々な性に関する不安や悩みを抱えている。しかし、そうしたことは人に相談するのは気が引けるものだ。陰茎が勃たず女性の性的欲求を満たすことができない惨事に見舞われた時、自身の勃起障害を認めるということは男としては屈辱的で憂鬱なコトである(Kohji AsakawaによるPixabayからの画像)

 国家や民族、洋の東西にかかわらず、男性が男性であること。つまり、挿入が伴う性交が可能か否は、男たちにとって最大の関心事の一つである。

 陰茎の勃起とは、女性器の膣に挿入するための生理現象であり、妊娠、出産により子孫を残すために必要な生殖行為の土台といえよう。

 また、異性間や同性間においての、性行為に必要な肉体的なコミュニケーション、または性的快感を得るためのフェノメノンでもある。

 生殖器である陰茎の機能は、勃起やオルガスム、射精などがある。亀頭などが刺激を受けることで、脳と脊髄に信号が送られ射精が起こる。

 ペニスの構造を支える部位である陰茎海綿体は、細い血管が無数に集まってできているスポンジ状の組織で、周りは白膜という分厚い膜に覆われている。

 普段は血液を入れている空間が普段はほとんど空かあるいは沈衰し切っている。

 だが、性的興奮や性的刺激を受けると海綿体が緩み、そこに一気に血液が海綿体に流れ込んでいくと、スポンジ状の海綿体が拡張。

 柔らかい静脈は拡張した海綿体と硬い薄膜に挟まれ、圧迫されて収縮し、静脈から血が出て行かなくなる現象が勃起である。

 勃起する時、陰茎はその部位により動態が異なる。

 陰茎の弛緩と勃起との間に見られる変化の構図は、海綿体が完全に均衡のとれた血液の流入による圧力で膨らむことで直立し、主として厚みが増すことで直径が太く、そして長く硬くなる。

 だが、疼痛を覚えることはなく、膀胱内容を効果的に遮断している間に、精液を通過させる。

 陰茎の勃起には、6つの大きな腺が共同して規則正しいリズムと進行を行なうよう設計されている。

 その堅強かつ繊細な構造は、生物機転の賜物といえるだろう。

 勃起は、乳幼児期からみられる現象であり、おむつを替える際や入浴などの際に乳幼児の陰茎が勃起することがある。