マイナス金利解除とETF新規購入を終了

 今年3月19日の金融政策決定会合で、日銀の植田和男現総裁はマイナス金利解除による利上げやETF新規購入の終了などを発表し、実施しました。政策変更の理由は「目標とする年間2%の安定物価上昇が見通せる状況になったため」です。

 今年の春闘で大企業を中心に賃上げが相次いだことも、安定的な物価高と賃金上昇の好循環を目指す日銀を後押ししました。

 そもそも世界ではコロナショックを乗り切るための金融緩和策の影響で物価が高騰し、多くの国々と経済圏がインフレ抑制を迫られていました。欧州のユーロ圏20カ国や米国では2022年から政策金利の大幅な引き上げを実施。そして今度は、景気下支えのための金利引き下げを検討している状況です。