青函トンネル本線内は四季を通じて気温20度、湿度80~90%が保たれているという。この作業坑も同じような環境なのだろう、足元はしっとりと濡れ、どこからか小さな水音が聞こえてくる。

 トンネル内に染み込んでくる海水は毎分10t以上あり、それをポンプで汲み上げて海に流している。聞こえてくる水音は、排水ドレーンに水が集められる音なのだ。

 次の図は、体験坑道駅からの見学ルートを赤矢印で示したものだ。

 駅を出て途中の角をVの字に曲がると、「140海底ランド」という水槽の前に来る(地図①)。水槽内では津軽海峡の魚が泳いでいる。

 もぐら号から見えた側線の先がここだ。ただ、地下のために方向感が失われ、地図を見ないとどういう位置関係かがさっぱりわからない。

 地図の緑色の部分が、青函トンネル工事の歴史を展示する場所だ。地図②から中に入ると、エンタメ性を意識した演出が並んでいて、工事の苦闘ぶりを肌で感じることができる。