米国の態度転換に反発しながらも関係悪化は避けたいイスラエル

 ホワイトハウスのカービー広報補佐官は、この決議案には拘束力がなく、イスラエルがハマス攻撃を継続することに支障はないとも述べている。しかし、国連決議は遵守する義務があるのは当然であり、この発言は国際社会から批判されている。

 イスラエルは、ラファ侵攻に代わる案を協議するために予定していたアメリカへの代表団(団長はデルメル戦略問題相)派遣を中止した。ネタニヤフは、この派遣団中止は「国際的な圧力をかけても無駄だというハマスへのメッセージだった」と釈明し、その後、日程を再調整することになった。アメリカとの関係を悪化させないためである。

 3月26日、ワシントンで、オースティン国防長官はイスラエルのガラント国防相と会談した。ラファ侵攻策の代替案として、オースティンは、ハマスの幹部に攻撃の的を絞ること、民間人を避難させること、人道支援を増強すること、避難民を受け入れるエジプトを支援することなどを求めた。

 ガラントは、ハマスを壊滅し、人質を解放するという目標を強調し、民間人の保護に全力をあげると答えた。

 しかし、実際には、150万人もの避難民を受け入れるような場所はない。ガラントはまた、「戦後のガザをイスラエルもハマスも統治しない」と明言している。統治能力のある政府を樹立できるのか。

 イスラエルはラファを含む各地で攻撃を続けている。

3月27日、ガザ地区南部の都市ラファで、イスラエルの空爆で破壊された建物の瓦礫の近くに座る女性(新華社/共同通信イメージズ)