病の除霊退治を期待された「験者」「陰陽師」の存在

 そんな医師以外にも、患者の治療にあたっていた者がいた。中宮が倒れたときに周囲が騒然とした様子を、紫式部は『紫式部日記』で次のように書き残している。

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