アンケートから見える「セドラー」の実態

 そもそもせどりをやっているのは、どんな人たちで、何を売っているのだろう。

「せどりのような物品の仕入れ・販売を個人で10回以上やった経験がある」という20~50代の男女およそ30人に、独自で調査を試みた。簡単なアンケート調査なので厳密なデータとは言い難いが、ある程度の傾向は把握できるかと思う。

 まず年齢層は30人中18人が30代で、圧倒的1位。次に多いのは20代の9人、40~50代はわずか3人。

 せどりはネットのスキルと商品購入の資金力が必要なため、40〜50代よりはネットに強く、20代よりは金に余裕のある、30代がメイン層となるのだろう。

 男女比は「2:1」で男性が多い。本業は大学生、会社員、主婦などで、副業で行う人がほとんど。職業は介護職、塾講師、飲食店、工場勤務、大企業勤務、中には歯科医という人も。幅広い層がせどりに挑戦しているようだ。

「どんな商品を販売したか」を聞くと、古本、DVD、洋服、バッグ、カメラ、電化製品、トレーディングカード、フィギュアなど。変わり種では「聖教新聞」という人もいた。

 コロナ禍に入った2020年以降にせどりを始めた人は30人中19人。経験年数は「1~2年以内」が20人と最も多い。

 取引回数は10~800回程度と幅がある。100回以上取引をした経験があるのは13人。このうち4人はすでにせどりから撤退していた。全体で見ると、30人中10人がせどりを止めている。

 以上から、どうやら「ズブの素人」がスマホとパソコンで、気軽にせどりに参入・退場していることがわかる。

 で、このコラムは「おじさんの副業」がテーマなので、ここからはセドラーの中でも少数派の40~50代の「おじさんのセドラー」に注目していこう。どんな中高年男性がせどりをやっているのだろうか。

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