軍備増強の意志を内外にアピールしている米バイデン大統領軍備増強の意志を内外にアピールしている米バイデン大統領だが…(写真:UPI/アフロ)

青天の霹靂「イスラエル・ガザ戦争」は米軍にとっても悪夢

 史上最強のアメリカ軍が「3正面作戦」への対応に四苦八苦している。

「台湾や南シナ海をめぐる中国」「ウクライナなど欧州を舞台にしたロシア」「イランを中心にした中東」が3正面で、既存の中露に加え、新たにイランがアメリカに対する脅威レベルを高めているからだ。

 2023年10月にイスラム武装勢力ハマスとイスラエルとの激突、いわゆる「イスラエル・ガザ戦争」が勃発し、ハマスを援助するイランと、イスラエルを全面支援するアメリカによる代理戦争の様相も呈している。

イスラエル・ガザ戦争の勃発はアメリカにとっても最悪のシナリオに(写真:イスラエル国防軍サイト)

 実際、レバノンのヒズボラやイエメンのフーシ派など、他の親イラン武装勢力がハマスに呼応し、シリア・イラク駐留の米軍部隊や紅海で警戒中の米軍艦をドローン攻撃するなど、きな臭さを増している。

 今のところ米軍は撃退に成功して損害はないが、今後死傷者が出ればアメリカは大規模な報復作戦に打って出るのは確実で、イランとの全面対決へと発展する可能性も否定できない。

 アメリカはこれまでも2正面作戦に対応するため、同盟国・友好国との軍事連携を強化している。2019年に事実上発足した日米豪印4カ国の「QUAD(クアッド)/日米豪印戦略会議」や、2021年に締結した米英豪との軍事同盟「AUKUS(オーカス/三国間安全保障パートナーシップ)」はその代表格である。

>>アメリカの軍事力のシンボル(写真全7点)