(国際ジャーナリスト・木村正人)
米軍のイージスに匹敵する052D型駆逐艦も
[ロンドン発]イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム武装組織ハマスの戦争で地域の緊張が高まる中、ソマリア沖・アデン湾で半年近い護衛任務を終えた中国人民解放軍海軍の第44次部隊が第45次部隊と交代、10日にオマーンに到着後、同国海軍と合同演習を行い、18日には5日間の親善訪問のためクウェートに寄港した。
香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(19日付)は「中国が中東に昆明級ミサイル(052D型)駆逐艦2隻を含む最大6隻の軍艦を展開」と報道した。052D型駆逐艦は米軍のイージスシステムに匹敵する高性能レーダーと電子機器、垂直ミサイル発射装置を搭載している。
中国人民解放軍海軍は4月、スーダンに補給艦と052D型駆逐艦を派遣し、700人近い中国人と外国人を避難させた。
2015年には中国の軍艦がイエメンから中国人約600人と外国人225人を避難させた。中国人民解放軍が危険地帯から外国人を救出するのは初めてだった。英仏独など数カ国はイスラエルから自国民を避難させるため軍用・民間機を派遣している。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(24日付)によると、17~24日イランに支援された武装集団がイラクの米軍基地に10回、シリア南東部の米軍基地に3回ドローン(無人航空機)やロケット弾攻撃を行った。イエメンではイランに支援されたイスラム教シーア派武装勢力フーシ派がイスラエルに向けイラン製巡航ミサイル5発、ドローン約30機を発射した。