プーチン大統領とロシア安全保障会議書記のニコライ・パトルシェフプーチン大統領とロシア安全保障会議書記のニコライ・パトルシェフ(写真:ロイター/アフロ)

(国際ジャーナリスト・木村正人)

「大統領は今晩バルダイの大統領邸で死亡した」

[ロンドン発]暗号化メッセージアプリ「テレグラム」の匿名チャンネル「対外情報局(SVR)将軍」は26日「注意! 今この瞬間、ロシアで“クーデター”が進行中だ。ウラジーミル・プーチン露大統領は今晩、ロシア北西部の保養地バルダイの大統領邸で死亡した。モスクワ時間午後8時42分、医師は蘇生を中止し、死亡を告げた」と速報した。

「SVR将軍」によると、医師団はプーチン大統領の遺体が横たわる部屋でロシア連邦警護庁のドミトリー・コチュネフ長官の個人的な命令で大統領警護官に拘束された。コチュネフはシロビキ(治安・国防関係の国家主義者)の実力者、ロシア連邦安全保障会議のニコライ・パトルシェフ書記と連絡を取り、指示を受けている。大統領府の警備は強化されている。

「積極的な交渉が行われている。プーチンの死後、ドッペルゲンガー(影武者)を大統領にすり替える試みはクーデターだ」(SVR将軍)。

 翌27日には「昨日午後、プーチンの健康状態が急激に悪化し始めた。午後8時ごろ、当直医が医師団を追加招集し、到着15分後にプーチンの蘇生処置を開始したが、その時点で危篤状態に陥っていた」と詳報した。

 午後8時42分、医師は蘇生を中止し、プーチンの死亡を告げた。その後、警護官に事態を報告した。コチュネフの個人的な命令で、プーチンが死亡した集中治療室に改造された一室は封鎖された。医師団はプーチンの遺体と一緒に閉じ込められたままだった。警護当局は医師団に落ち着いて静かに待つように命じた――「SVR将軍」はそう報告している。