9月13日、ロシアのボストチヌイ宇宙基地でプチン大統領と会談した金正恩国務委員長9月13日、ロシアのボストチヌイ宇宙基地でプーチン大統領と会談した金正恩総書記(写真:TASS/アフロ)

 すでに1年以上続いているウクライナとロシア戦争に続き、イスラエルとパレスチナのイスラム武装勢力「ハマス」との戦闘も長期化することが予想されつつある。

 そうした中、北朝鮮がロシアやハマスに各種兵器を輸出しているという状況が続々と明らかになっている。

北朝鮮の軍需工場、ロシアからの発注でフル稼働中

 11月1日、韓国の国家情報院が明らかにしたところによると、北朝鮮はロシアに砲弾100万発をはじめとする各種軍事装備を支援する一方、イスラエルと戦争中のパレスチナに対する支援策を講じているという。

 1日、国家情報院は国会での報告の中で、最近の北朝鮮とロシア間の兵器取引について次のように明らかにした。

「北朝鮮は8月から砲弾などの兵器を10回あまりロシアに搬出した。経路は北朝鮮の羅津(らじん)港からロシアのドヌナイ港やボストチヌイ港までで、ロシア船舶を利用して搬出。その後ロシアから列車でウクライナ近隣のチホレツク弾薬庫に運搬。搬出量は砲弾の場合、100万発以上とみなされる。10月中旬頃には放射砲専門家らをロシアに派遣した事実も捕捉された」

 一方で、ロシアからは3回目の打ち上げ予定が遅れている軍事偵察衛星に関しての技術指導があったという。これにより、北朝鮮の軍事偵察衛星の打ち上げが成功する可能性が高まったと受け止められている。