韓国の不法占拠状態が続く竹島韓国の不法占拠状態が続く竹島(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

 最近、韓国では「X」(旧ツイッター)を中心に、K-POPアイドルたちの「独島(日本名・竹島)は我が領土・チャレンジ」が大きな反響を呼んでいる。BTSやSHINee、NCTなどのKPOPスターが「独島は我が領土」という曲に合わせてダンスパフォーマンスを披露する動画だ。

 だが実はこの動画、アイドルたちが実際に曲に合わせて踊っているわけではなく、アイドルのダンス動画に「独島は我が領土」の曲をかぶせただけの合成動画なのである。

映画『パラサイト 半地下の家族』でも使用された曲

「独島は我が領土」という曲は、1982年、韓国のあるお笑い番組で初めて披露された。番組のプロデューサーが「日本が独島を自国領土だと主張する」という記事を読んで怒りを感じて作曲したと知られている。以来、歌いやすい4拍子の単純なリズムやメロディー、韓国人の愛国心を刺激する歌詞で、老若男女を問わず韓国国民に大きな人気を博してきた。

 この曲は米アカデミー賞を受賞した映画『パラサイト 半地下の家族』にも登場する。劇中、ギテク(ソン・ガンホ)の娘のキジョン(パク・ソダム)は兄のギウ(チェ・ウシク)と一緒にパク社長(イ・ソンギュン)の自宅を訪問する。名門大学を出た帰国子女だと嘘をついて、パク社長の息子の家庭教師をするだめだ。この時、キジョンは家の前でギウが作ってくれた自分の偽のプロフィールにメロディーを付けて覚える。

「ジェシカ 一人娘 イリノイ州シカゴ、先輩はキム・ジンモ、彼はあなたのいとこ…」

 米国で「ジェシカ・ジングル」と呼ばれ、話題になったこの歌は、「独島は我が領土」のメロディーに歌詞を付けたものだった。当時、韓国メディアでは、「文化コンテンツを活用して独島を我が領土だと世界に広報したポン・ジュノ監督のビッグピクチャー」という賛辞が続いた。