世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子総裁世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子総裁(写真:UPI/アフロ)
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 旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)に対する解散命令を日本政府が東京地裁に請求した。昨年7月、教団の悪質な献金強要によって家庭が破壊されたことに恨みを抱いていた統一教会2世信徒の山上徹也被告によって安倍元首相が暗殺され、日本中を揺るがしてからおよそ1年3カ月後のことだった。

 今回の解散命令請求は、日本信徒による献金が教団財政の大部分を占める韓国の統一教会にも甚大な影響を及ぼすことになる。

「君たちだけが日本を救い、世界を救う“特攻隊”だ」

 解散命令に向けた日本での動きに対し、韓国の統一教会は活発な動きに出ている。

 韓国のオカルト宗教の告発記事を専門にしている宗教雑誌『宗教と真理』によると、9月17日、統一教会は韓国・京畿道加平郡にある清平本部内の清心平和ワールドセンターで日本の2世信者を対象にした「神日本未来世代総会」という集会を開いた。

 この席で、教主の韓鶴子(ハン・ハクチャ)氏は、日本から招いた2世信者6000人余りの前で、「日本を救う特攻隊になれ」と命令したという。

 同誌によるとこの集会は、参加者の携帯電話をいちいち回収するなどして厳重なセキュリティー対策のもと開かれたという。

 同誌が入手した韓鶴子氏の演説文には、次のように日本人2世に向けて決死抗戦を迫る内容が含まれていた。

「私は君たちをpure waterと言った。水は止まっていてはならない。清い水である君たちが世の中の混濁した水を浄化させることこそが摂理歴史の責任だ。今は、君たちが萎縮せず、正々堂々と天の摂理の真実を明らかにしなければならない時期だ。

 特に摂理の国の韓国と日本には、全世界の人類の中で父と母の国としての使命がある。その韓国と日本が親国家として一つにならなければならないこの時期に、日本国内には多くの障害物があることもよく知っている。しかし、真実は必ず明らかになる。君たちには天が共にするから正々堂々と真実を明らかにせよ!

 親国家が使命を果たせなくなれば、莫大な代価を支払わなければならないという事実を忘れてはいけない。君たちだけが日本を救い、世界を救う“特攻隊”だ! わかったか!」