団地が再びブームになっている団地が再びブームになっている?(写真はイメージ)

 かつての住宅難の時代、庶民の憧れの的だった「団地」。現在では、築年数が古くなった建物の多くで空き家が増加しているが、このところ見直されているという。なかでも若い世代を中心に、団地住まいが「エモい」と評判が広がっているというのだ。どういうことなのだろうか、住宅ジャーナリストの山下和之氏がレポートする。

>>リノベーションしたおしゃれな団地写真

経年変化した団地が増えている

 団地とは、戦後の住宅難の時代、市区町村や都道府県、日本住宅公団(現在のUR都市機構)などが開発した大規模な住宅地を指す。

 木造住宅中心の時代、当時としては珍しい近代的な鉄筋コンクリート造で、システムキッチン、水洗トイレなどが採用され、庶民にとって団地は憧れの住まいだった。入居するのもたいへんな人気で、申し込みは応募多数で抽選になることも珍しくなかった。

 団地は現在のファミリータイプのマンションに比べると、2DKなどやや狭めの住居が中心だが、広い敷地に余裕をもって建てられ、緑などの植栽が豊富で、採光・通風などに恵まれた物件が多い。

 たとえば、同じ団地内の棟と棟の間に庭や公園が設けられ、子どもを遊ばせたり、住人同士の交流スペースとして活用できたりするなどのメリットがある。大規模な団地だと、団地内に住民向けのスーパーや飲食店などの商店街が設置され、生活利便施設も充実している。

 しかし、長い年月の間に住人の高齢化、建物が経年変化し、他方で若い世代が少なくなったことで共用施設もほとんど使われず、人口の減少から、当初は設置されていたスーパーや飲食店なども閉鎖、退去が進み、シャッター街になっているケースもある。