かつての住宅難の時代、庶民の憧れの的だった「団地」。現在では、築年数が古くなった建物の多くで空き家が増加しているが、このところ見直されているという。なかでも若い世代を中心に、団地住まいが「エモい」と評判が広がっているというのだ。どういうことなのだろうか、住宅ジャーナリストの山下和之氏がレポートする。 団地とは、戦後の住宅難の時代、市区町村や都道府県、日本住宅公団(現在のUR都市機構)などが開発した大規模な住宅地を指す。 木造住宅中心の時代、当時としては珍しい近代的な鉄筋コンクリート造で、システムキッチン、水洗トイレなどが採用され、庶民にとって団地は憧れの住まいだった。入居するのもたいへんな人気