外相会議の最大の目的「日中韓首脳会談の日程確定」が不調に終わった理由
週末の11月26日日曜日、韓国・釜山(プサン)の海雲台(ヘウンデ)で、第10回日中韓外相会議が開催された。コロナ禍を経て、4年ぶりに日本の上川陽子外相、中国の王毅外交部長、韓国の朴振(パク・ジン)外務長官が一堂に会した。
だが3カ国外相会議は、あくまでも「前座」であり、その最大の目的は、岸田文雄首相、李強首相、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による3カ国首脳会議の開催を決めることにあった。
ところが今回、その日程を確定させることはできなかった。一体どういうことなのか? 日本政府関係者が明かす。
「日本も韓国も、年内の3カ国首脳会議開催を希望していた。この東アジア3カ国の枠組みは、世界2位、3位、13位の経済体だけに、非常に重要だが、周知のように荒波に吞まれやすいボートのような状態だ。それをしっかり固定するには、3カ国の首脳による意思疎通と共同歩調が欠かせないのだ。
だがそれに『待った』をかけたのが、王毅外相だった。王毅外相が、『国内の調整に時間を要する』と言って、先延ばしにしたのだ」