下落相場は多く買い付けできるチャンス
最後に、「下落相場は多く買い付けできるチャンスか」について考えます。これは「ドルコスト平均法」を味方につけるということです。
ドルコスト平均法とは、価格が変動する金融商品を定期的に一定額ずつ積み立てる方法です。ドルコスト平均法では、価格が高いときには少ししか買えませんが、価格が安いときにたくさん買えるため、平均購入単価が抑えられます。平均購入単価が下がると、値上がりしたときに利益を出しやすくなります。
米国市場が一時的に値下がりしていても、ドルコスト平均法を生かして積立投資を続けていれば、再び米国市場が右肩上がりになったときに利益を出しやすくなる、というわけです。
ただ、ドルコスト平均法の効果や長期的には右肩上がりの相場が訪れることはわかっていても、暴落が起こればいてもたってもいられない方がいるかもしれません。特に今後、円高と株価下落が同時に起こった時は、大きな評価損の状態になる可能性もあります。
そんなときに動揺しないようにするには、以下の3つを踏まえて投資をすることが大切です。
(1)家計に無理のない積立金額で積み立てを行うこと
(2)リスク許容度にあった投資信託に変更すること
(3)「下落相場は多く買い付けできるチャンス」と胸に刻むこと
家計に無理のある積立金額で投資や自分のリスク許容度に見合わない投資をしていると、日々の値動きが気になってしまい、落ち着いて投資を続けられなくなってしまいます。S&P500の値動きが激しくて精神的にキツイという場合は、全世界株や先進国株といった、米国以外の国にも幅広く投資する投資信託や、複数の資産に投資するバランス型投資信託に積立投資先を変更することで、値動きを抑えることができます。
無理なく、自分に合ったリスク許容度の投資信託を選び、目先の値動きにとらわれずに、長期的にコツコツと積立投資を続けることが大切です。
※実際の投資や売買に関しては、ご自身の判断と責任において行われますようお願い申し上げます。