米大統領選が来年に迫る中、ユダヤ票をにらんで弱腰は見せられないバイデン米政権はイスラエル支援のため東地中海に空母ジェラルド・R・フォードなど空母打撃群を派遣することを表明した。

「機能不全に陥った内閣では戦争を管理できない」

 英国の戦略研究の第一人者、キングス・カレッジ・ロンドンのローレンス・フリードマン名誉教授は最新の有料ブログで「計画性、組織性、大胆さにおいて以前から準備されていたことがうかがえる。50年という象徴的な意味をハマスも理解している」と解説する。ハマスがイスラエルとサウジアラビアの関係正常化を恐れた可能性もあるという。

 米国はウラジーミル・プーチン露大統領の戦争資金を断つため、イスラエルとサウジの関係正常化を仲介し、原油価格引き下げに関しサウジの協力を取り付けようとしている。

 一方、ハマスはイスラエルのハイテク経済を利用しようと躍起になるサウジに見放されていると感じ、正常化を脱線させるため奇襲を仕掛けた可能性もあるとフリードマン氏はみる。

「今のところイスラエルが戦っている敵はハマスだけだ。この状況はヨルダン川西岸地区での暴力の高まりや、イスラム教シーア派組織ヒズボラがレバノンから戦争に参加し、さらに致命的な結果を引き起こすなど、拡大する恐れがある」とフリードマン氏が懸念していた通り、ヒズボラはイスラエル北部を攻撃した。