女子サッカー、ワールドカップ決勝ラウンド1回戦で優勝候補の米国を破り喜ぶスウェーデンの選手(8月6日メルボルンで、写真:AP/アフロ)

「トランプ起訴劇」に米国民が嫌気

 FOXニュースやCNNのような政治専門テレビ局は別にして、一般テレビやグーグルなどオンラインの「トランプネタ」報道が、ここにきて下火になってきた。

 大統領経験者の刑事罰起訴も「仏の顔に三度」の喩え。米国民は観るのも聞くのも嫌、といった感じになってきた。

 以下の記事リンクは「アクシオス」(Axios)がオンラインのアクセス数やテレビの視聴率を調べた結果である。すべてで激減しているのだ。

Numb to Trump: Data shows drop in scandal interest

 そうした傾向を反映して、3月30日のトランプ氏に対する1回目の起訴(ポルノ女優口止め料への選挙資金流用)時には1日で390万ドル集まった政治献金も、6月3日の2回目起訴(機密文書持ち出し)の時には130万ドルに減り、3回目(米議会襲撃事件)ではさらに目減りしているという。

(1回目、2回目の起訴の問にこれだけの額の政治献金が集まったのは、法廷闘争で必要な弁護士費用支援の意味合いが含まれており、事実、政治献金から多額の弁護士料が賄われている)

Trump's past indictments spurred the biggest fundraising days of his campaign

Trump’s indictments are having diminishing returns for his political fundraising

 ニューヨーク大学のロドニー・ベンソン教授は、こう指摘する。

前大統領がこれほどの刑事犯罪を犯していたことが暴露されると、トランプ支持、不支持でも実際開いた口が塞がらない」

「いくら、これがバイデン民主党主導の『魔女狩りだ』と共和党が抗弁しても、米国民が『まっぴらだ』と言い出して当たり前だ」

「裁判が来年春、開始するときはまた大騒ぎになるだろうが、今は小休止といったところだ」

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