高校野球を高校生の手に戻そう

──最後に、野球、特に高校野球に関わっている方に、メッセージをお願い致します。

小林:高校球児に対しては、野球以外にも、もっと楽しい高校生活がある、ということを知って欲しいと思っています。

 多くの高校球児が時代遅れなストイックなことをして、妙な優越感に浸っているかもしれない。そんな優越感は捨てて、15歳から18歳という大切な時期を存分に楽しんでほしい。

 先生や指導者の方に対しては、高校野球なのだから高校生にすべてを任せてみてはどうかと提案したい。

 スタメンを決めるのも、戦略を考えるのも、大会の運営を行うのも、高校生がやってもいいのではないでしょうか。高校生が自分たちができることを考え、大人がそれをサポートする。そのほうがよっぽど社会勉強になると思います。

 大人の方々にお願いです。高校野球を、高校生の手に、戻してあげてください。

玉木:私も、高校生に対しては野球だけやるのはやめなさいと言いたい。野球以外に他のスポーツや部活動、ボランティア活動など幅広い経験をしてほしい。それは、野球のためにもプラスになる活動だと思います。

 経験の幅が広ければ広いほど、人生の選択肢は増えていきます。様々な経験をして、大人になる準備をすることが高校生活の意義ではないでしょうか。