(写真:ロイター/アフロ)

 Twitter(ツイッター)が利用者離れに直面するなど苦戦を強いられるなか、広告主は米メタの短文投稿サービス「Threads(スレッズ)」に期待を寄せていると、米CNBCが報じている

 メタのThreadsは2023年7月5日のサービス立ち上げ以降、登録者数が5日間で1億人に達した。同じくメタが手がける画像共有アプリ「Instagram(インスタグラム)のユーザー基盤を活用していることがその一因とみられる。

 こうしたなか、Threadsは数多くの広告主やマーケティング会社、専門家らから注目を集めている。現在数多くの企業がTwitterでの広告を停止しているが、それらの企業はThreadsに十分な機能がそろえば、この新メディアで広告展開したいと考えている。

メタ、今は収益化より開発

 米国のマーケティング会社、ティニュイティ(Tinuiti)でソーシャルメディア担当副社長を務めるナターシャ・ブルーメンクロン氏によると、米起業家のイーロン・マスク氏が22年10月に買収して以降、Twitterでは人種差別的な発言やヘイトスピーチ(憎悪表現)が増えたと報じられるようになった。これを受け、自社ブランドの安全性を懸念する企業がTwitterへの広告掲出を停止した。これらの企業がThreadsに期待しているという。

 ただし、Instagramの事業責任者を務めるアダム・モッセーリ氏は、メタは現在Threadsの収益化よりも、開発に重点を置いていると説明している。Threadsでは、ハッシュタグ検索や投稿の時系列順表示など、他のSNS(交流サイト)では一般的な多くの機能を備えていない。モッセーリ氏は「開発チームがこれらの機能を導入すべく作業に取り組んでいる」と述べている。

 広告主にとって、ハッシュタグ検索や時系列表示などの機能は重要だという。自社の広告や投稿が適切な利用者に配信されているかどうかを確認するために役立つほか、どのトレンドトピックが、自社コンテンツに影響を及ぼすかを把握できるからだという。