米ツイッターを買収した米起業家のイーロン・マスク氏が、サブスクリプション(継続課金)型サービスの値上げを表明したと、米ウォール・ストリート・ジャーナルや米CNBCなどの米メディアが11月1日に報じた。
サブスクサービスを活用することで、ネット広告への依存度を下げ、短期間で収益拡大を狙うという。
売上高の9割広告、サブスク1割以下
ツイッターが公開している2022年4~6月期の決算資料によれば、同四半期の売上高は11億7666万ドル(約1700億円)。これに対しネット広告収入は10億7600万3000ドル(約1590億円)で、売上全体の91.4%をネット広告が占めている。一方、サブスクを含むその他事業の売上高は1億65万7000ドル(約149億円)で全体の8.5%にとどまる。
ツイッターは21年6月に北米などでサブスク型サービス「Twitter Blue(ツイッター・ブルー)」を開始した。同サービスの米国での料金は月4.99ドルだが、マスク氏は1日付のツイートでこれを月8ドルにすることを提案した。
ツイッター・ブルーでは、投稿の編集機能が利用でき、一部出版社の記事を広告なしで読める。だが特典は限定的だと指摘されている。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、マスク氏は値上げに伴いこれを拡充する考えを示した。
それによると、ツイッター・ブルーの加入者には、返信や検索などで非加入者が利用できない機能が提供され、長尺の動画・音声の投稿も可能になる。広告の表示件数も非加入者の半分になるという。