6.ロシア地上軍戦闘兵器は消滅へ
前述のように、ロシア国内には、地上戦闘を戦える部隊がいないことが判明した。
ほほ全力をウクライナに投入しているのである。
その戦力が、破壊され尽くされたとき、ロシア国内の武装勢力の侵攻を受ければ、ロシアの防衛は不可能になる。特に首都モスクワの防衛、国境周辺の地域は守れない。
国内に保安局の治安部隊は残存しているが、これはあくまでテロやデモを鎮圧、あるいは暗殺するための部隊である。
武装兵力の侵攻を受ければ、撃退することはできないのだ。
ロシアは、これから国内を守る地上部隊がなくなるまで、一か八かでウクライナで消耗し続けるのだろうか。
現在のロシア地上軍の戦いぶりと防御ラインの準備を見ていると、戦力を消耗して敗北するまで、そして国境線に押し出されるまで戦うつもりのようだ。
ロシアのトップが現実を見て、ロシアの国家存続のために国内を守る部隊が必要であることが分かっていれば、ウクライナ反撃部隊に一撃を加えた後に撤退を決めるべきだった。
しかし、そうではないようだ。
そうであれば、ロシアにはいずれ国内を守る地上戦力はなくなる。残るのは、核兵器、海軍力、航空戦力、保安局の警備部隊だけになる。
地上軍がなくなれば、多国に侵攻する兵力もないが、国境を武装勢力から守れる兵力もなくなるということを意味している。
ロシア反政府勢力が急拡大すれば、クレムリンも危うくなるだろう。