男性への強制性交も刑罰の対象に
そして、言葉は丁寧でも中味に欠ける事務所の対応だ。藤島社長は再発防止策として、「コンプライアンス委員会」を設置するなど、コンプライアンスの強化を掲げている。だが、コンプライアンス教育が必要なのは、今は亡きジャニー氏のはずだ。誰の何のための強化なのか、理解できない。
それでいて、第三者委員会による実態の究明は行わないとしている。その理由を文書で、こう表明している。
「当初よりこの問題は、社内のみで解決すべきではないとの観点で、第三者委員会の設置による実態の徹底究明のあり方についても、弁護士や外部の専門家・有識者を交えて検討いたしました。しかし調査段階で、本件でのヒアリングを望まない方々も対象となる可能性が大きいこと、ヒアリングを受ける方それぞれの状況や心理的負荷に対しては、外部の専門家からも十分注意し、慎重を期する必要があると指導を受けたこともあり、今回の問題については別の方法を選択するに至りました」
まるで潜在的な被害者がもっと沢山いることを前提としているような書き方だ。
その上で、今月中に相談窓口を設けるとしている。これは時代の流れに逆行しているとしか言い様がない。