この背景には、欧米諸国に比べて日本は性犯罪に甘いと指摘されていたことも無視はできない。

事務所と所属タレントの認識はまだまだ甘すぎる

 今年4月に日本外国特派員協会で記者会見を行った、元ジャニーズ・ジュニアのカウアン・オカモト氏は中学校を卒業する直前に「ジャニーさんに口淫されました」と告白していた。

 それだけ性犯罪に対する厳罰化が進むにもかかわらず、第三者委員会による究明を避け、事実確認もうやむやのまま。被害者は相談窓口に行け、と言われても、その判断でまた苦しめられる。

 この問題に対する事務所の認識や所属タレントの見解は甘すぎる。とても真摯なものとは言い難い。東山が口火を切ったことで、これから報道番組などで他のタレントも言及するのだろうが、それも語るに落ちるでは済まされない。

 事務所社長の謝罪表明から1週間。期待したところで何も変わらない現状と、問題の本質が認識できていないことに、怒りすら覚えるのは私だけだろうか。