腹が立ったら、技を使おう
人は、怒ることが苦手です。正確にいえば、怒りという感情にどう対処すればいいか、よくわからないのです。
だから、一度イラッとすると、その怒りがずっと続きます。誰かの仕打ちに腹が立っても、黙っていたり、笑ってごまかしたりします。はるか昔の出来事を、今も根に持ってしまいます。そのくせ圧の強い相手には、何も言い返せなかったりします。
こうして解消しきれない怒りが、溜まっていきます。下手をすれば、とらえどころのない怒りを抱えて何年も、人によっては、一生生きていくことになります。
誰だって一日動いて汗をかいたら、体を洗いますよね。モノを出したら片づけるし、服が汚れたら洗濯します。そのままでは気持ち悪いからです。
実は怒りも同じです。腹が立ったら、うまく対処することです。できるなら最初から〝かわす〞ほうがいいし、腹が立ったら早めに〝流す〞ほうがいい。会うこと自体がストレスという相性の悪い相手とは、関係を見直すことも必要です。
つまり怒りは、我慢するより、対処の仕方を学ぶほうが、はるかに大事なのです。