怒りは、我慢するものではありません。上手に対処するものです。たとえば、

〇怒りは〝流す〞もの――小さなストレスや、今さらどうしようもない過去の怒りは、早めに忘れることが正解です。しかし心はしつこいもの、つい思い出してイライラしてしまいます。そんな怒りを流すコツを知っておきましょう。

〇怒りは〝かわす〞もの――苦手な人や、圧の強い相手、しつこく絡んでくる人との距離の取り方、SNSとの向き合い方など、上手にかわす方法を身につけましょう。

〇怒りは〝返す〞もの――いきなり心無い言葉を浴びせてきた、一方的な要求を押しつけてくる、こちらの話を聞いてくれない。そんな相手とは、話をつけなくてはいけません。どう話を進めるか、いかに〝返す〞か。その手順をまとめましょう。

〇怒りは〝活かす〞もの――人に負けたくやしさや、「このままではいけない」という危機感は、次へのエネルギーとして活かせます。怒りからすばやく立ち直る方法も知っておきましょう。

 ひとことで怒りといっても、これだけ技があるのです。

 たしかに、人生にストレスはつきものです。

 しかし、そのたびに怒りを抱えてうずくまっていては、身が持ちませんよね。

 大事なことは、技を使うこと。怒りを感じた時に、どうすればいいか、わかること。どんな現実に直面しても、「技があるから、大丈夫」と思える自分をめざすのです。