台湾では1985年にTFRが2を割り込んでいるが、国連の中位推計では人口減少が始まるのは2031年からとされる。
ただ若年人口は既に減り始めている。人口ピラミッドとは年齢別に人口を積み重ねたものである。年齢が上昇するに連れて同年齢の人口が減少するためにこのような名称があるが、台湾の人口ピラミッド(図2)は腹の膨れた中年のような形をしている。

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若年層と老人が少なく、生産年齢の人口割合が高く、効率的に経済成長できる。近年、台湾が順調に発展した理由の一端がここにある。
しかし今後は老人の割合が急速に増加し、介護や医療費の増加が問題となる社会に移行する。現在の台湾の状況は平成になった頃の日本に似ている。図2から容易に想像できると思うが、台湾では老人の割合は過去の日本より急速に上昇する。