同グループの創設者はプーチン氏にも近いオリガルヒ(新興財閥)のエフゲニー・プリゴジン氏で、現在も最高責任者とされる。ただしプリゴジン氏は2022年9月まではワグネルグループとの関連を否定していた。

 ワグネルは当初は合計5000人ほどの社員を抱え、そのうちの約2000人が戦闘要員とされていた。戦闘要員には、ロシアの連邦軍や警察の出身者、チェチェンの元ゲリラ、セルビアの元大統領親衛隊員らも多数含まれていた。

 しかし米国の昨年12月の発表によると、ワグネルはウクライナにすでに約5万人の戦闘要員を送り込んでいる。そのうちの約1万人が外国人を含む志願の傭兵で、残り4万人はロシア各地の刑務所に収容されていた服役囚だという。この人数は、動員可能な戦闘要員をワグネルが急激に増大したことを示していた。

 またカービー氏は今回の発表で、「ワグネルはプーチン大統領とロシア軍部の間の微妙な溝のなかでプーチン大統領への距離を縮め、同大統領をウクライナに対してさらに好戦的にしている」と述べ、ワグネルとロシア軍部との摩擦が大きくなっていることを指摘した。ワグネルがプーチン大統領に対して、ロシア軍部からの慎重な助言を退ける形で侵略強化の方向へ進めさせようとしている、という示唆だった。