外電では韓国・ソウルの梨泰院群衆雪崩、国内では統一教会犯罪にオリンピック汚職、中小の事件も含めスキャンダルが並んでいます。
一方、欧州に目を向けるとあまり目立った報道がなされませんが、「エコテロリスト」の「名画いじめ」が派手に続いています。
10月26日、オランダはハーグのマウリッツハウス美術館に所蔵されるヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」に、なんと「ハゲ頭を接着」しようとするエコテロリストが出現(https://www.artnews.com/art-news/news/climate-activists-sentenced-prison-belgium-girl-with-a-pearl-earring-1234645340/)、みっともない犯行の一部始終が、仲間の撮影で公開されているので(https://www.youtube.com/watch?v=6cs2Gtyr88w)ご確認いただければと思います。
月が替わって11月5日には、マドリードのプラド美術館に収蔵されているフランシスコ・ゴヤの歴史的名画「着衣のマハ」と「はだかのマハ」のペアが「エコテロリスト」に襲撃(https://www.euronews.com/culture/2022/11/05/climate-activists-glue-themselves-to-famous-francisco-goya-paintings)されました。
犯人たちは2つの絵画の中間の壁に「+1.5℃」と黒い塗料で落書きをしたうえで、2つの絵の「額縁」に自分の手を接着剤で貼り付け、犯行声明のシュプレヒコールを叫ぶという手口。
美術館内に潜入する仲間や、偶然居合わせただけの鑑賞客がスマートフォンでそれを撮影し、全世界に情報が散布されるという、“経済効率の良い”パフォーマンスで「これ以上、石油や天然ガス、化石燃料を採掘するな」とアピールします。
前回稿(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/72279)でご紹介したゴッホ「ひまわり」へのトマトスープ襲撃でも、犯人たちが取る「おひけぇなすって」みたいな、妙に格好つけたポーズ、実は左手を壁に接着剤で貼り付けており、壁面も汚損していました。
このポーズは「振付け」がなされているようで、ほかの国、ほかのターゲットを狙った犯行でも、同じ姿勢でカメラに写っているものが見られます。
10月21日、パリのモーターショー会場に現れた「エコテロリスト」たちは、フェラーリのスーパーカー展示を襲撃、ボンネットに重油と思しい液体をまき散らし、バンパーなどに自分たちの手を「接着」。
横断幕を掲げてアピールを行い収録、12人の犯行グループのうち11人が逮捕されたとのことで、残る1人は撮影役だったのでしょうか、逃亡に成功しているようです。
こうした「活動」は国際的に連携して行われている様子で、同じ10月21日、フォルクスワーゲン本社のあるドイツ、ウォルスブルクでも、さらにお粗末な「占拠」が行われました。