ガンビアではインド製シロップ薬で犠牲者
実はアフリカのガンビアでも、今年7月以降、子どもの急性腎臓疾患が増加している事実が報告されている。これまでに約70人が急性腎不全などで死亡しているという。
世界保健機構(WHO)が調査に乗り出した結果、インド製のシロップ薬からやはり許容量を超えるEGとDEGが検出されたという。
このインド製のシロップ薬はインドネシアでは販売されておらず、インドネシア保健省は、国内の子供の急性腎臓疾患とは無関係であるとしている。
一方、インドの保健当局は、10月12日にガンビアで問題となったシロップ薬の製薬会社の活動停止を命じたという。ガンビア政府も問題となったシロップ薬約5万本を回収した。
このインドの製薬会社によると当該シロップ薬はインド国内では流通しておらず海外輸出用だという。またガンビア政府はこのシロップ薬が米国に本拠を置く会社から輸入されたものであるとの調査結果を発表し、ガンビア以外の国にも輸出されている可能性があると警鐘を鳴らしている。
ガンビアの事例もインドネシアのケースもともにEGとDEGという成分が急性腎臓疾患の原因とされ、それも子供が服用することが多いシロップ薬の成分として混入されていた。そのためインドネシアの保健当局がいち早くガンビアの状況やWHOの調査結果にアクセスしていれば国内の被害や犠牲者を少なくすることができたかもしれない、との声も出ている。