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 今年もメディアがこぞって取り上げるランキングが発表された。ブランド総合研究所の「都道府県魅力度ランキング」だ。1位の北海道は14年連続で、スコアは73.3点。都道府県平均の27.7を45ポイントも上回っている。初めて最下位とされた佐賀県のスコアはなんと13.2点。北海道との差は60.1点もある。北海道と佐賀の魅力って、そんなに違うのか。イメージではなく、公表されているさまざまな指標で比較してみた。

魅力度ランキングを問題視、「検証報告書」を公表した群馬・山本一太知事

 今回の魅力度ランキングでトップになった北海道と最下位となった佐賀に対する回答者の回答結果は次の通りだ。

●北海道/「とても魅力的」56.0「やや魅力的」34.5「魅力度」73.3
●佐賀/「とても魅力的」4.5「やや魅力的」17.3「魅力度」13.2

 なるほど北海道は「とても」と「やや」を合計すると「魅力的」とする回答者比率が90.5とずば抜けている。一方の佐賀は21.8と北海道の4分の1の水準にとどまる。これが「魅力度」のスコアに反映されたということのようだ。

 当然のことながら、最下位や下位にランクされた県からは調査の信頼性を問う声が上がる。昨年、それを問題視したのが、群馬県の山本一太知事だ。

「ランキングは魅力度を反映しておらず、信頼度が低い。知事としてスルーできない」と「法的措置の検討」までちらつかせて猛反発。今年9月30日に検証報告書をまとめ、公表した。

 今年の結果を受けての会見では「今年はことさら大騒ぎすることはない」とトーンダウンしたが、「かなり多くの方々にこのランキングの中身、統計学的に見ると非常に信頼性が乏しいということがある程度伝わっているんじゃないかと思います」とチクリ。

 山本知事の対応について同研究所はどう受け止めているのか。田中章雄社長に聞くとこう回答した。

「我々は十分な信頼性のもとで調査を行っていると自負しています。ただ、山本知事がどのように感じるかを強要するつもりはございません」

 両者の言い分はかみ合いそうもない。ランキング結果をどう受け止めるかは、人それぞれであるということか。