わずか「48秒」の米韓“首脳会談”と尹大統領による侮辱発言

 この米韓首脳会談に関し、当初、韓国メディアは大統領室関係者のコメントを引用しつつ、米国の電気自動車補助金支給から韓国メーカーが除外された米国のインフレ削減法(IRA)問題と、米韓通貨スワップ問題が議論されると報道し、会談の成果に大きな期待を寄せていた。

 ところがバイデン大統領の日程変更で、それらは事実上、「不発」に終わってしまったのだ。

 韓国メディアによると、バイデン大統領が出席する「グローバルファンド第7次増資会合」に急遽招待された尹大統領が慌てて駆けつけ、会議後に、わずか「48秒間」の立ち話をバイデン大統領と交わしただけだった。

 しかも、会場を抜け出す尹錫悦大統領の口から“卑俗語”交じりの会話が報道カメラにとらえられたことで、大きな波紋を呼んだ。

 韓国地上波テレビ局から報じられた動画によると、バイデン大統領との立ち話を終えて、会場を出てくる尹大統領が隣を歩く朴振(パク・ジン)外交部長官になにか話しかけている。画面のテロップでは卑俗語を〇〇と伏字にしているが、このように聞こえる。

「この野郎ども(米国議会)が承認してくれなければ、バイデンは赤っ恥だ」

 この問題で韓国は一日中大騒ぎになった。ようやく大統領府からこの件について公式的な発表が出たのは、22日の午後9時45分頃だった。

「グローバルファンド会議で尹大統領はグローバル保健システム強化のため、3年間1億ドルを拠出すると明らかにしました。しかし、韓国国会で予算審議権を掌握している巨大野党が予算を拒否したら、国の面目が立たないという憂慮を外交部長官に伝え、朴長官は野党を説得し、予算を通過させると答えました。動画の中の会話は、“韓国国会で予算を承認してくれないのなら、赤恥をかくことになるだろう”という内容で、米国やバイデン大統領が出てくるはずがありません。しかも、大統領の発言後、“国会で努力する”といった朴長官の話がありました」

“新人政治家”尹錫悦大統領の言葉遣いの荒っぽさ、これまでしばしばと指摘されてきた。大統領選当時は、共に民主党から「一日一妄言」と攻撃され、大統領就任後に始めたぶら下がり会見でも荒い話法がしばしば飛び出し、支持率を落とす主要要因となってきた。外交慣行を守れないアマチュア的な言動を重ねた外交部や大統領府、そして同じミスを繰り返す尹大統領は、海外歴訪を終えて韓国に到着した瞬間から、国民の激しい批判にさらされることになるだろう。

【編集部註】2022年9月23日10時56分、初出時のタイトルを変更しました