9月21日、ニューヨークで開かれたグローバルファンドの第7次増資会合に出席した韓国の尹錫悦大統領(右)。左からフランスのマクロン大統領、ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長、米国のバイデン大統領、(RED)アンバサダーのコニー・ムデンダ氏(写真:AP/アフロ)

 イギリスのエリザベス女王の国葬出席を皮切りに、9月18日から25日まで、2度目となる国際外交の表舞台に立った韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の“外交力”が韓国で大きな問題となっている。

 出発前から断言していた“米韓首脳会談”はほんのわずかな立ち話で終わり、“日韓首脳会談”も当初の期待に応えることができない形で行われた。それどころか、尹大統領が“暴言”を吐いたかのような場面がテレビカメラに捉えられ、韓国内で大きな波紋が広がっている。

韓国大統領府、一方的に「首脳会談」を発表

 尹錫悦大統領の海外歴訪の日程が確定した直後の9月15日、韓国大統領府は記者団に対して尹大統領の歴訪日程をブリーフィングし、日韓首脳会談と米韓首脳会談が「合意された」と発表した。

大統領府「9月20日と21日の2日間、国連総会に出席する主要国首脳との首脳会談もいくつか推進されています。首脳会談の日程はまだ流動的ではありますが、現在としては韓米首脳会談、韓日首脳会談を行うことで合意しており、時間を調整しています」

 米韓首脳会談については、尹大統領就任直後の5月、バイデン米大統領が訪韓してすでに実現していため、韓国記者の関心は、2年9カ月ぶりとなる日韓首脳会談に集中した。