オレオレ詐欺などの特殊詐欺や、クレジットカード・銀行口座情報を騙し取るフィッシング詐欺が増加している。肌身で感じている人もいるかもしれない。実際に、2022年1~5月の特殊詐欺認知件数は6060件(前年は5536件)*1、フィッシング詐欺は6月に8万8250件(前年3万560)件というデータもある*2。
ほとんどの人がスマホで電話やインターネット、SNSを利用している中、詐欺被害については、「スマホは番号表示されるのだから、知らない番号に出なければ大丈夫」と思う人も多いだろう。
しかし、見知らぬ番号の大事な電話もかかってくるのが難点だ。筆者も、何度か無視した見知らぬ通知が、図書館や病院からの大事な連絡だったことがある。詐欺・迷惑電話と判別が難しいのが困るところだ。
新手の手口、ショートメッセージを使った詐欺
また、最近では、音声通話だけでなく、SMS(電話番号を宛先にしてテキストをやり取りするショートメッセージ)による詐欺も急増している。
「詐欺電話か否か」という悩みを解決し、世界的に拡大する詐欺被害を防ぐための番号識別・迷惑電話ブロックアプリ「Whoscall(フーズコール)」が全世界で1億ダウンロードを突破した。
台湾に本社を置くWhoscall株式会社(本社Gogolook co. ltd.)が開発したこのアプリは、IT担当大臣オードリー・タン氏の主導のもと迷惑電話を1億件以上阻止してコロナ禍における詐欺被害を食い止めた実績を持ち、韓国やタイでも警察と連携して詐欺防止の取り組みを実施しているという。
現在、日本を含む31の国や地域で利用されている「Whoscall」(Gogolook社)のCEOジェフ・クオ(郭建甫)氏に、アプリで詐欺を防ぐ方法や、詐欺の最新手口について聞いた。
*1 警察庁「特殊詐欺認知・検挙状況等について」より
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/sousa/sagi.html
*2 フィッシング対策協議会「月次報告書」より
https://www.antiphishing.jp/report/monthly/