(政策コンサルタント:原 英史)

 読売新聞で「薬学部新設禁止へ」と報じられたのをみて、私は以下のようにコメントした。

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「獣医学部の新設禁止」という岩盤規制に安倍政権が何とか穴をあけました。これが既得権益の猛反発を招き、加計問題と称するありもしない疑惑追及が延々となされました。
今度は「薬学部の新設禁止」を新たに導入するそうです。呆れて物が言えません。
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https://twitter.com/haraeiji2/status/1549741738851348481

 あまりに呆れてコメントする気もしなかったのだが、それでは何が問題なのか伝わらないかもしれない。気を取り直して「物を言う」ことにしたい。

必要なのは「新設禁止」ではなく「退出メカニズムの整備」

 まず、「需給調整のために新規参入禁止」という考え方は、古き既得権保護行政そのもので、話にならない。

 薬学部の数はたしかに激増した。2002年には46学部だったが、2021年には79学部になった。

(出典)文科省資料